僕が妻に惚れている理由
僕が妻に惚れている理由のひとつは、その感性にあります。
あるとき、僕は妻と一緒にジブリ映画「ハウルの動く城」を見ました。
見終わってから互いに感想を言いました。
僕の感想
「すごいよかった。どんな人にも優しくすることが大事だと思った」
妻の感想
「すごいよかった。これは自己の解放をテーマにしている映画だと思う」
また別のとき、ジェーン・ウェブスターの不朽の名作「あしながおじさん」の本を読んだときの感想。
僕の感想
「よかった。おもしろかった」
妻の感想
「すごいよかった。成長と成熟の違いは愛を知ることだと思った」
僕の感想が小学生レベルなのに対して、妻はいつもオリジナリティの高い興味深い考察をしていて、それに僕は毎回感動させられています。
妻が(僕も)好きな言語学者にソシュールというスイス人がいます。
ソシュールの構造言語学によると、言葉がその人の世界をつくっていて、
海や山や鳥のように物の名前があって初めて人は海や山や鳥を認識できるということ。
逆に言うと物でも感情でも言語によって表現されなければそれはこの世にないのと同然と見なされてしまうため、
「人の思考は言語によって制限される」ということになります。
言葉を増やすことで思考も豊かになる。
妻の感性がとても魅力的なのは子供の頃からたくさん本を読んできたからなのかもしれないと思うと、妻にいっぱい本を与えてくれた妻の両親にもとても感謝してます。
僕のように語彙力に自信がなくても、
できるだけポジティブな言葉を使うようにして、
声に出して妻の才能を褒めること
これが僕にでもできることだと思いました。