妻の才能に恋して

妻の夢を応援するサラリーマン夫のブログです。

美しいものに価値がある

スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋。

 

今年の秋はなんとなく雨が多い気がするので、芸術の秋を楽しもうと思います。

 

僕は最近、近代絵画の本を読んでいます。

 

 

ドラクロワやコンスタブルなど近代絵画の扉を開いたロマン派。

目に見えるものを描くことにこだわった写実主義

画家の感性を使って表現することを重んじたモネなどの印象派

そして、セザンヌルノワールなど、感性と理性を融合して印象派を超克しようとした時代。

 

どの時代の絵も素敵です。

近代とはいえ、今から100年も200年も前に描かれた絵を見て、その頃の人々の生活や画家を通して切り取られた世界を覗けるのはとても興奮することだと思います。

 

なぜ人が絵を見て感動して心癒されるのか。

それは美しいものに人の心が動かされるから。

絵画や音楽などの芸術には人間が人間らしく幸せに生きるヒントがあると思います。

 

 

科学技術が発達して人間を超えるスピードで機械が賢くなっていく時代に人間が幸せに生きるためには、機械と競争するのではなく、機械を上手に利用して人間の心を豊かにする。

 

 

これからは、短時間で効率的に作業できることよりも、美しいものを感じる心を持つことに大きな価値が見出されるのではないかと思います。

 

 

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妻が油絵を始めるようです。

 

もしかしたら妻が世界的画家になるかもしれないので、

僕は妻の夫として恥ずかしくないよう、しっかり絵の素晴らしさを理解できる心を育んでいきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

テレビを見ずにモーツアルトを聴く

わが家のルールシリーズです。

 

朝はテレビをつけずにクラシック音楽を聴く

 

大切な一日の始まりなので、できるだけ前向きになるよう自分のマインドをコントロールしたい。そう思ってテレビはつけないようにしています。

 

テレビをつけると高い確率で凶悪な犯罪や政治家のスキャンダルや芸能ニュースなど、自分の生活に関係がないことや、時には暗い気持ちにさせられるような報道がされています。

 

テレビから流れてくる表面的な情報はハッピーにしてくれるものは少なく、今日という大切な一日を始めるにふさわしくないような気がします。

 

 

そこで、テレビを消してクラシック音楽を聴くことにしました。 妻が選んでくれたモーニングセレクト。 

 

オーボエ四重奏(モーツアルト

オーボエ協奏曲ハ長調モーツアルト

2台のピアノのためのソナタモーツアルト

ティルオーレンシュピーゲルの愉快ないたずら(シュトラウス

ヴァイオリン協奏曲(チャイコフスキー

喜びの島(ドビュッシー

 ・・・

 

などなど。 今日はどんな一日になるのだろう、とワクワクさせてくれる曲ばかりです。

 

モーツアルトを聴くと幸福度が上がる!?

 

少し前に話題になったモーツアルト効果です。カリフォルニア大学で行われた研究で、学生にモーツアルトの「2台のピアノのためのソナタ」を聴かせると、空間認識能力が上がったという研究結果が科学雑誌Natureに掲載されました。

 

ラットなどの動物を使った実験で、モーツアルトを聴くと脳内の脳由来神経栄養因子(BDNF)の分泌が上昇して記憶に関わる海馬の神経新生が促進されていることが報告されたのですが、一方で「ラットは低い周波数は認識できない」という事実もあったりしてモーツアルト効果については意見が分かれています。

 

音楽を聴いて感動するメカニズムもいろいろ研究されていて、音楽は大脳辺縁系扁桃体などの情動を司る部位を刺激しているとか、 テストステロンなどのホルモンの分泌が関係しているとか、いろいろ研究されているのですが、いまだに音楽で感動するメカニズムはよく分かっていないらしいですね。

 

でも僕は、科学的に証明されているかどうかは重要ではなく、音楽を聴いて心地よくなるのだからそれだけで十分な気がします。

 

音楽は、大切な人と過ごす貴重な時間を心地いい空間にしてくます。

 

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顔を洗って、朝ごはんを食べて、お湯を沸かしてコーヒーを入れる。

読書をしたり、いろんなお話をしてゆっくり朝の時間を過ごす。

 

そういった一つ一つの行為を愛おしく感じられるほどの豊かな感性を引き出してくれるのが音楽だと思います。

 

 

 

妻いわく「毎日が休日みたいだね♪」

 

  

この習慣をはじめてからわが家の幸福度が上がったような気がします。

 

 

妻が集めたポストカードの中からお気に入りの絵画を見つける

この間、夕食後に絵画の話になったときに、妻が集めた絵画のポストカードを見せてくれました。

僕は絵画についてほとんどよく知らなかったので、妻に印象派とか写実的とか教えてもらいながら、絵を見ていきました。

 

左は僕が気に入った絵です。

 

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左:「画家の夢」(シャガール)  右:「タマネギ」(ルノワール

 

 

近代画家シャガールの作品「画家の夢」です。

 

絵の中に描かれている全ての人が大切な人と向かい合い、手を取り合い抱き合ったりして愛を表現しているようです。

 

そんな愛に満たされている世界を画家シャガールは夢見ながら絵を書いていたんだと思うと、心が動かされました。

 

シャガールについて少し勉強してみようと思います。

 

 

 

ちなみに右は、妻が好きなルノワールの作品です。

「本物のタマネギよりもタマネギっぽい」

食いしん坊さんでかわいいです。

 

絵画と同じように、妻のひとことには何か惹きつけるものがあります。

 

朝のサバ理論

 

僕は小さい頃から魚が苦手でした。

しかもアジやサバなどの青魚は特に苦手でした。

あの生臭いにおい。

魚屋さんの前を通るときはいつも息を止めていました。

 

 

でも、大人になるにつれ少しずつ、少しずつ変わっていきました。

 

ビールや日本酒があれば、なんとかサバも食べられるようになりました。はじめは夜しか食べられなかったのですが、お腹がぺこぺこだったら、お酒がなくてもお昼にサバを食べられるようになりました。

 

 

そして、ついに朝の食卓にサバが登場するときがやってきました。

朝は一日でいちばん舌が敏感なとき。

お酒や空腹感で味覚をごまかすことはできず、ほぼ素っ裸の状態で真正面からサバと向き合います。

 

僕はサバの中でいちばん攻撃力が低いと思われる背中あたりの身をほじくって、おそるおそる口に運びました。

 

すると、魚の風味がダイレクトに味覚細胞を刺激して、最短ルートで脳にシグナルを送りました。

 

次の瞬間、僕の脳は

 

「おいしい」

 

と判断しました。

 

ほどよい塩分と脂分が絶妙なバランスで口の中を上品な雰囲気にしてくれます。

あれだけ苦手だったサバを、こんなにおいしいと思えるなんて。

 

技術の進歩でサバがおいしくなったのでしょうか。

いえ、サバは今も昔もサバのままです。

 

変わったのは僕です。

 

大人になって、自分で料理するようになったり、健康に気をつかって薄味を心がけたりするうちに、自然と魚の上品な味を好む体質に変わっていったのだと思います。

  

もしかしたら自分がまだ気付いてないだけで、サバ以外にもおいしいものが世界にはまだたくさんあるのでは。

 

食べ物だけでなく、 苦手な人や嫌な仕事とかも、もしかしたら自分が変わればそれらも好きになれるのではないか。そう思うようになりました。

 

自分が変わることで世界が美しく変わる。

 

これを僕は「朝のサバ理論」と呼んでいます。

 

 

天空の城ラピュタと土と内臓

ジブリ映画の中で最も大好きな作品のひとつ「天空の城ラピュタ

数えきれないほど名言や名シーンがあるのですが、その中でシータの言った言葉

「土から離れては生きられないのよ」

この言葉がとても印象深く頭から離れません。

 

今年わが家でベストヒットした著書「土と内臓」の内容と合わせて感想を書こうと思います。この本は腸内細菌や土壌細菌などの微生物などの見えない世界を知ることができるとても面白い内容です。医学・サイエンスに関わる人はもちろん、日々を健康に過ごしたいと願う人すべての必読書だと思います。

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 土と内臓 (D.モントゴメリー、A.ビクレー著 片岡夏実訳 築地書館

 

 生き物は土がないと生きていけない ー土壌細菌の働きー

 

地球上にはたくさんの微生物がいます。

空気中にも水中にも森の中にも、火山にも噴出口でも生きていける細菌もいるそうです。僕たちの体の中や土の中にも多くの微生物が存在し、生き物の生命活動を助けてくれています。

 

例えば植物。植物は、地中に長く張り巡らされた根の根毛を通して水、栄養、ミネラルなどを土から吸収したり、光合成によって大気中から炭素を取り入れることで大きく成長していきます。

 

生命活動に必須なタンパク質をつくるアミノ酸を作るためには、材料である酸素や炭素や窒素を集めてくる必要があるのですが、窒素は自分では集めることができません。

 

そこで細菌の力を借りて窒素を集めてもらいます。

 

植物が光合成で得た炭水化物を根から滲出液として土壌に流して細菌に栄養を与える代わりに、根粒菌などの細菌は空気中から窒素を固定して植物に与えている。

互いに自分の得意なことをして相手を助けて生きていくという「共生」が土の中で起きているのです。

 

野菜がおいしくできるのも土の中に棲んでいる土壌細菌のおかげ。人類の進歩の中で、野菜を大きくするために化学肥料を使ったり、病気にならないように農薬をまいたりする方法が開発されましたが、土壌細菌のことを考えると必ずしも好ましい進歩ではないように思います。

 

確かに農薬を使うことで害虫の被害によって野菜が死んでしまうのを避けることができますが、農薬は土壌に棲んでる微生物も一緒に殺してしまう。そうすると次に野菜を作るときに土壌細菌の力を借りられなくなり、おいしい野菜を作ることができなくなってしまいます。

 

今を乗り切るためには効果的な方法でも、長期的な視点で見ると効率化による弊害は大きいものだと分かります。結局、おいしい野菜を子や孫の世代にまで作り続けるためには土壌細菌と共生することがいちばん大事だということですね。

 

腸内細菌がからだを作る

植物と同じようなことが実は人の体の中でも起こっています。 

 

人は炭水化物やタンパク質や脂肪の三大栄養素を中心に生命活動に必要なエネルギーを摂取しています。これらは生体内でアミラーゼやトリプシンやリパーゼなどの酵素によって分解されて生体内にとりこまれ、さらにプロテアーゼやエステラーゼなどの酵素によって代謝された結果、生命活動をするのに必須なエネルギーを生み出し、消費したり蓄えたりしています。

 

一方で、もともと人は食物繊維を分解するのは苦手なので、そこは腸内細菌の助けを借りています。糖や脂などのおいしいものは人が先に吸収していき、食物繊維などの消化されずに余ったものが腸内細菌に与えられる。

 

なんかちょっぴりかわいそうな気もしますが、腸内細菌は好きでやっていることなので、僕たちが野菜を食べて食物繊維をしっかり与えてあげると腸内細菌はたくさん恩返しをしてくれます。

 

例えば、腸内細菌は食物繊維を分解して便通を良くしてくれるだけでなく、病原体の侵入を防いだり、僕たちのからだのT細胞にシグナルを送って免疫系を活性化したりして、病気になるのを防いでくれています。最近の研究結果によると、腸内細菌のバランスが崩れると肥満や糖尿病になるだけでなく癌の発症にも関連するということが報告されています。

 

ここにも「共生」が起こっています。

 

菓子パンだけでも人が生きていく エネルギーは補充できますが、そればかり食べていると風邪をひきやすくなったり、病気にかかりやすくなったりするのではないかと思います。食生活を整えて体の中に住んでいる腸内細菌の面倒をしっかり見てあげることが、最終的に自分の健康に大事だということですね。

 

土壌細菌の助けを得て育った野菜を人間が食べて、腸内細菌の助けを得て消化し、からだを健康にする。僕たちの世界で微生物は目に見えないヒーローです。

 

風邪を引いたときに病院に行って処方される抗生物質は、悪いウイルスを殺してくれますが、同時に腸内細菌も一緒に殺してしまいます。せっかく大切に育てた腸内細菌なので、あまり重症でない場合はできるだけ抗生物質を飲まずに自然治癒を待つ方がいいかもしれません。

 

 

「土」と「内臓」の共通点

ここまでくると「土と内臓」の本が言いたかった事も分かってきます。

 

植物の根毛や人間の消化管にあるひだのように表面積をできるだけ大きくして効率的にからだにを栄養を取り入れる仕組みが備わっていることも似ていますが、どちらも微生物と共生することでからだの地盤をつくっているということが大きな共通点だということです。

 

農薬も抗生物質も一時的には役に立つ心強い存在ですが、それによって微生物を殺してしまうと、もとの状態に戻るのに時間がかかります。

 

化学肥料やサプリメントやカロリースティックなどで効率よく栄養素を取り入れることで、植物も人間もしばらくは生きていけますが、長期的に考えたときに微生物と一緒にからだを作っていくことが大事だと気づきます。

 

地形学者と生物学者の夫妻だからこそ書けた偉大な一冊だと思います。

 

東洋医学から見た土と内臓

 ここまで西洋医学の面から腸内細菌と土壌細菌の働きについて書いてきましたが、少し東洋医学の面からも考察しようと思います。これは「土と内臓」には書かれていませんが、僕の思うところです。

 

東洋医学中医学)では、自然界や人間は木・火・土・金・水という5つの要素から成り、互いに関わりあいながらバランスをとっていると考え(五行学説)、さらにそれぞれに生体機能をあてはめて5つの臓に分類します(臓象学説)。

 

木ー肝

火ー心

土ー脾

金ー肺

水ー腎

 

今回のテーマである「土」はからだでいうと「脾」と対応します。

脾は西洋医学でいう脾臓という意味だけにとどまらず、生命の基礎的機能を担っています。以下に東洋医学の本に書いてある文章を抜粋しました。

 

腎が親から受け継いだ先天的な生命力を蓄えている先天の本であるのに対し、脾は食べ物などから後天的に生命力を補充することから、後天の本と呼ばれている。例えるなら、植物の種はそのままでは芽が出ないけれど、土に植えて水を与えることで芽を出し生命活動が始まることによく似ている。(東洋医学基本としくみ 西東社

 

簡単にいうと、食べ物や飲み物から生きる力を体に与える臓が「脾」ということです。

 

脾の働きに異常が生じると、お腹が痛くなったりして胃腸や皮膚に不調があらわれることが多いとのこと。逆にバランスのいい食生活をすることで「脾」の働きを正常にして胃腸の調子を整えることができ、それが生命の地盤を作ることにつながる。

 

顕微鏡を発見したレーウェンフックが生きていた時代よりもはるか昔から中国の人は土壌細菌や腸内細菌などの目に見えないものの存在を認めて、生活に取り入れていたかと思うと、中医学の深さには驚かされます。

 

時間がかかる作業ですが、地道に少しずつ自分のからだの中にある土壌を耕していきたいと感じました。

 

以上が、シータの言葉「土から離れては生きられない」に対する感想です。

ジブリはやっぱり深いですね。

 

 

 

 

哲学者アランと僕と、妻の幸福論

フランスの哲学者にアランという人がいます。

 

彼の有名な著書に「幸福論」があります。

 

多くの哲学者は哲学の大きな目的である「人がいかにして幸せになるか」ということについて常に考え、時には難しい概念や理屈を使って自身の思想を表現したりするのですが、アランが唱える「幸福論」は今の僕たちにもとても分かりやすく、そして幸せに生きることに誰よりもこだわった哲学者だと思います。

 

アランが言うには、機嫌よくいることは義務であるということ、機嫌を支配するのは精神よりはむしろ身体であってそのためには健康であることを心がける必要があるということだそうです。

 

この内容を本で目にしたとき、すぐに妻の顔が思い浮かびました。なぜなら、妻がいつも言っていることに似ていると思ったからです。

 

 

僕の妻は「ごきげんであることが大事」と誰よりも強く考えています。

 

他人の機嫌ばかりとるのではなく、もっと自分の機嫌をとってあげる。職場、家庭において、他人の顔色ばかり気にしてストレスをためてしまうのではなく、まずは自分の素直な気持ちを優先してあげたらいい。

 

特に女性の場合は、からだの調子が精神面に大きく影響することがあるため、日々の食事でからだの調子を整えてあげることが重要だと。心や体や季節の変化に合わせて、その時々に必要なものを摂取したり、逆に摂りすぎないよう控えたりする。これはまさしく薬膳の考え方なのですが、僕はあまり薬膳に詳しくないのでここでは詳しく書きません。簡単に言うと、旬の食材を取り入れながらバランスのいい食事を心がけることだそうです。

 

そうやって自分のからだを毎日ケアすることで、精神的にバランスのとれた状態になり、毎日ごきげんに過ごすことができる。そして、自分が機嫌よく過ごすことで、周りの人も幸せにすることができると妻は考えています。

 

以前、

「なんで僕たちは夫婦仲がいいのか」と自問自答したことがあるのですが、(笑)

「自分のことを大事にしているから」という結論に至りました。

 

自分のからだの調子を整えることで、身の回りの世界がとても美しく感じるようになり、そうすると自然に相手に対する愛情や思いやりが湧き出てくる気がします。

 

アランが夫婦仲まで言及したかどうかは知りませんが、少なくとも僕たちの日常生活の中にある大事なことを考えるヒントを与えてくれる哲学者だと思います。

 

 

 

  

このことを妻に知らせると、嬉しそうにして

 

「もしかすると私はアランの生まれ変わりかも」

 

と自分で言うくらい、とても喜んでました。笑

僕の読書もたまには人を幸せにします。

 

 

いつか、アランのように世界中の人々を幸せにするような女性になって欲しいと思います。 

 

  

妻の才能は母親ゆずりか

 妻は、よく読んだ本の内容や勉強したことを僕に話してくれるのですが、それはとても分かりやすくて、面白いです。

 

どうして多くの女性はあんなに話が上手なのでしょうか。

 

職場でも女性の会話力や説明能力の高さにはいつも驚いています。女性は言語中枢がある左脳に神経細胞が多いからとか、話すときに左脳と右脳の両方を使っているからとかいろいろ理由はあるらしいのですが、とにかく話すことが好きなのは素敵な才能だと、うらやましく思います。

 

この間、妻の実家に遊びにいったとき、お母さんが本をいくつか勧めてくれました。図書館で働くお母さんはとても本が好きで、特に小説については森鴎外からヘルマン・ヘッセまでいろいろな作家の小説を読んでいて、とても面白く感想を伝えてくれます。妻の素敵な感性はお母さんからの遺伝と教育によるものなんだと感動しています。

 

特に感動したことは、ひととおり本の説明をしてくれた後に判明した事実。

 

 

「まだ読んでないけどね」

 

 

「え!!」

 

まだ読んでいない本をあたかも読んだかのように説明してくれていたのでした。

 

妻もたまに読みかけの本なのに全て読み終えたかのように説明してくれるのですが、 この才能は母親ゆずりなんだと分かりました。いや、母親はさらに上をいっていました。

 

本を最後まで読んだにもかかわらず主人公の名前を忘れてしまう僕とは違い、妻やお母さんはとても細かいところまで登場人物の心情を汲みとり、自分の気持ちとを重ね合わせて興味深い洞察を与えてくれます。

 

どこまで情報が正確なのか、どこまでが客観的情報でどこからが主観なのか、物事を説明する上でそういったことが大事だと学校で教えられたりますが、結局は「伝えたいという気持ち」がいちばん大事でそれが人を動かす原動力になるんだと思います。 

 

まだ読んでいない本まで説明したくなるくらい、その本を僕に勧めたかったのかと思うと、ぜひ読んでみたくなります。

 

 

別のお話。

 

僕は話をするより聞く方が好きなので、妻の友達が家に遊びにきたとき、聞き手として気配を消して女子会に参加しています。笑

 

内容は仕事や恋愛の悩みがほとんどなのですが、やっぱりみんな話が上手。

 

はじめに結論を述べたり、今の状況から過去にさかのぼって説明するのではなく、事の発端からそのときに感じていた心境を細部まで表現しながら話を綴っていきます。

 

たとえ愚痴であろうと、どんな内容であれ話を聞いていると、こちらは小説を読んでいるような気持ちになってくるので思わず聞き入ってしまい、終盤には物語の主人公を応援したい気持ちになってきいます。

 

分かりやすく端的に説明することがビジネスでは重要視されますが、最終的には人の心を動かすにはストーリーも大事だということを教えてくれます。

 

女性の話には学ぶところがたくさんあります。